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子るるぎ×大人ルル。
colorsの、微妙に番外。
だって冬だもの(と言いつつ書いたのは夏だった)

あ、あと今日までの短文修行のは小ネタに移動しました。

+ + + + + + + + + +











す、と撫でられ、その指先にぞくりとした。

「唇、荒れているな」

「こんなの、舐めとけば平気だって」

「馬鹿…。唾液だと、余計乾燥するんだ。クリームは持っていないのか?」

「そんな女々しいもの、誰がつけるか!」

「女々しい…って。差別用語だぞ、それ」

ルルーシュはあきれたように方をすくめてから、身を捩って引き出しを漁る。
どうやらこいつはリップクリームの類を持っているらしい。
そういえば、ルルーシュの唇がかさついているところなど見たことがない気がする。
自然と目がその紅く弧を描く口唇を追った。

決して肉厚ではないのに艶めいていて、熟れたように赤い。
白い面立ちのなか、あまりにもきりりと引かれた紅は際立っていて、
見つめていると、どうしてだか胸がどきどきしてくる。

「ほら、あった。つけとけよ、スザク」

「これ、ルルーシュのか?」

「ああ、そうだが?」

手渡される小さな筒を受け取りながら、自分の所有物をこともなげに寄越す相手になんだか腹がたった。
俺ばっかりが意識してるみたいで、なんだかとてつもなく格好悪い。

「つけないのか?」

黙ったままリップクリームを握りしめていると、ルルーシュが不思議そうに顔を覗き込んできた。
そしてもう一度、人差し指の第一関節を、俺の唇に這わせる。

がさがさと荒れて硬くなった唇が、なんだかこの細い指を傷つけそうでひやひやしたけど。
当のルルーシュが気にする様子はなく、ただ一言「そうか」と呟いて、俺の手にあったリップクリームをすっと取りあげた。




「あ、」




だって、こいつのに触れたものなんて、どうしたって躊躇うに決まってる。
だけどからっぽになった手がさみしい、だなんてことも言えずに下を向いて押し黙っていると、ルルーシュはからかうような調子でリップクリームのキャップを外す。

「だけど、荒れてたら痛いだろう?」

そのまま自分の唇へ。
透明の膜が、べたべたとルルーシュの唇を覆っていく。

「べ、別に痛くなんて…」

ない。
自棄になってそう言い返そうとしたらみなまで言わせず、むに、と上唇と下唇をいっぺんにつままれた。
ルルーシュの、クリームでてらてらと光る唇を微笑の形にしてくすくす笑うと、俺の顎を持ち上げて、







































「俺が、だよ」







































そのまま唇を俺のものに重ねた。




























*あとがき*

ルル様、それはギリギリ犯罪です。
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